結論を先に言う。セリアのエプロンは「消耗品」として買うなら正解だ。でも「ちゃんとしたエプロンが欲しい」という気持ちで買いに行くと、少し後悔する。
そういう話をする。
買うことになったきっかけ

去年の秋、友人が家に来て一緒にカレーを作ることになった。スパイスから作るやつ。ターメリックを使うと分かってる時点で、普通の服で台所に立つのは怖い。あの黄色いシミは洗っても消えない。経験済みだ。
自分のエプロンは…あったはずなんだけど、どこに行ったか分からなくなっていた。引っ越しの時に捨てたのかもしれない。とにかく手元にない。
ホームセンターで買うほどのことでもないし、Amazonで頼んでも当日には届かない。で、近所のセリアに寄った。正直、最初から「まあ100円だし」という気持ちで入った。
売り場で実際に見てみると

セリアのエプロンコーナーは、店舗によって品揃えが違う。私が行ったのは住宅街の中にある小さめの店舗で、エプロンは4〜5種類しか並んでいなかった。
不織布のやつが2種類。ポリエステルっぽい布製のが2〜3種類。
不織布は即座に除外した。キャンプとかバーベキューならまだしも、火を使うコンロの前で化学繊維のカサカサしたやつを着るのは気持ち的に嫌だ。実際に危ないかどうかは分からないけど、なんとなく嫌。
布製の中から選んだのは、紺と白の細いストライプ柄のもの。シンプルで、いかにも「100円ショップのエプロン」という雰囲気が一番薄かったから。手に取ってみると、生地は薄い。かなり薄い。コンビニの袋より全然マシだけど、ユニクロのエコバッグくらいの厚みしかない。
でも110円だし、と思って買った。
家で着けてみた時の話

袋から出して、さっそく着けてみた。
首に通す紐が固定式で、長さが調節できない。私は身長が172cmあるので、胸当ての位置がちょっと上すぎる。みぞおちあたりをカバーしてくれるはずの部分が、実際には胸の真ん中あたりにきている。
これは普通に困った。
腰紐は後ろで結ぶ長さしかない。前でリボン結びにするのが好きな人には向いていない。というか、そもそもそのゆとりがない。後ろで普通に結んで、それで終わりという設計だ。
ポケットはひとつ。お腹のあたりに縫い付けてある浅いやつ。スマホは入らない。タイマーや箸ならギリギリ入るけど、重いものを入れると生地が引っ張られて全体的に歪む。薄い布に重さを乗せてはいけない、という当たり前のことを思い知る。
カレーを作りながら気づいたこと

で、本番。玉ねぎを飴色になるまで炒めて、ホールスパイスを油で熱して、トマトを入れて煮詰める。という一連の工程をこのエプロンをして作った。
油が跳ねた。何度か。
普段なら「あっ」と思ってすぐ確認するんだけど、この日はそれがなかった。110円で買ったものが汚れても別にいい、という感覚が自分でも驚くほど強くて、料理に集中できた。これは本当にそうで、消耗品感覚で使えるエプロンの精神的なメリットは、意外と馬鹿にできない。
トマトペーストが少し飛んだ時、濡れ布巾でさっと拭いたらほぼ消えた。完全に撥水するわけじゃないけど、すぐに吸い込んでシミになるほど弱くもない。ポリエステルの特性なんだと思う。
それから、薄さが逆に良かった。コンロの前は暑い。厚手の帆布とか、デニム生地のエプロンだったら絶対に汗をかいていた。薄くて軽いから、着ていてストレスがない。「着てる感」が少ないとも言えるし、「ほとんど何も守ってない感」とも言えるけど。
洗濯したら何が起きたか

カレーを作り終えたエプロンには、油の匂いとかすかなスパイスの香りがついていた。
110円だから捨ててもいい。でも捨てるのも気が引けて、ネットに入れて普通に洗濯した。
脱水が終わって出してみると、ひどいシワになっていた。「雑巾を絞って広げました」みたいな状態。干す前に思い切りパンパンと叩いて形を整えて、ハンガーに吊るした。
乾いた後は、まあ許容範囲。家の中で使う分には問題ない。ただ、新品の時のパリッとした感じはもう戻らない。アイロンをかければ違うのかもしれないけど、110円のエプロンにアイロンをかける気には正直なれなかった。
3回洗濯したあたりで、首紐の縫い目から細い糸がほつれ始めた。引っ張ったら余計に出てきそうで、そのまま放置している。機能には今のところ影響ない。
数週間使って、自分なりに分かったこと

このエプロンが本領を発揮するのは、以下の場面だと思う。
揚げ物をする時。油が跳ねるのが分かっているから、汚れても惜しくないものを着たい。セリアのエプロンはその用途にぴったりはまる。使い終わったら洗って、くたびれてきたら捨てる。そのサイクルで回すのが正しい使い方な気がする。
あと、来客時の予備。友人と一緒に料理する時に「エプロンある?」と聞かれても、出せるストックがあると便利だ。自分の「いいやつ」を貸すのは少し気を使うが、セリアのならそういう気苦労がない。
逆に、毎日台所に立つ人が「メインのエプロン」として買うには向いていない。薄いし、洗うたびにシワになるし、首紐の調節もできない。そういう人は最初からちゃんとしたものを買ったほうがいい。
100円ショップのエプロンの代替品をAmazonと楽天で探す

セリアで見つからなかった時、あるいは「もう少しちゃんとしたものが欲しい」と思った時のために、オンラインで手に入る近い選択肢をまとめておく。
比較表
| 商品名 | タイプ | 対象 | 購入先 |
|---|---|---|---|
| [SINCE1953 TRENDY] エプロン H型 肩掛け シンプル 無地 | H型・肩掛け | レディース・メンズ | Amazon/楽天 |
| [deoway] エプロン 首掛けタイプ 男女兼用 | 首掛け | 男女兼用 | Amazon/楽天 |
| [FREESE] アウトドアエプロン ワークエプロン | ワーク系 | 男女兼用 | Amazon/楽天 |
各商品について
[SINCE1953 TRENDY] エプロン H型 肩掛け シンプル 無地 レディース メンズ
首の後ろで結ぶ従来型ではなく、肩から背中にかけてH字型のストラップで支える構造になっている。首に紐が当たり続けるのが気になる人や、長時間キッチンに立つ機会が多い場合に向いている。
[deoway] エプロン 首掛けタイプ 男女兼用
セリアで買ったものと同じ「首掛け」という基本構造を持ちながら、素材や縫製に差が出やすいタイプ。家庭の料理だけでなく、カフェや飲食店でのちょっとした作業着としても使われることがある。
[FREESE] アウトドアエプロン ワークエプロン
キッチンよりも、DIYや庭仕事、アウトドアでの調理といった「もっと雑に使いたい」場面を想定した作りになっている。エプロンというより作業着に近い位置づけで、汚れや摩擦に対してある程度の耐久性が求められる用途に対応している。
最後に正直なことを言うと

私は今もそのストライプのエプロンをキッチンの引き出しに入れている。
毎日使うわけじゃない。油を使う料理の時や、掃除の時に引っ張り出す。「一軍」じゃないけど、汚れ仕事をまとめて引き受けてくれる存在として、わりと重宝している。
ただ正直なところ、「いいエプロン」を持っていたら、こっちを買わなかっただろうとも思う。セリアのエプロンが私の生活に入ってきたのは、ちゃんとしたものを持っていなかったからだ。それがそのまま、このエプロンの立ち位置だ。
「とりあえず今日だけ使えればいい」という日に、110円で解決できる。その割り切りができるなら、十分に買う価値はある。