結論から言う。買ってよかった。でも、それはちゃんと「使う場面」が決まっていたからだと思う。
なんとなく便利そう、という感じで買うと、たぶん押し入れに入ったまま終わる。あの棚の上段に毎回背伸びしてもダメで、もう嫌だ、という具体的な不満があって初めて、110円が「正解」になる。
なぜ踏み台を探していたか

うちのキッチンに吊り戸棚がある。賃貸でよく見る、天井近くまである白いやつ。下段は普通に取れるけど、上段は精一杯背伸びして指先がギリギリ届くかどうかという高さで、ずっと「実質ない棚」として生活していた。
踏み台一つで解決する話だとは分かっていた。ただ、ホームセンターのスチール製のは安くても1000円前後する。その一段のためだけにそれを出す気になれなくて、ずるずる後回しにしていた。
駅前のセリアにふらっと寄った時だった。収納グッズのコーナーをぼんやり歩いていたら、踏み台が目に入った。白いプラスチック、シンプルな四角い形。110円。
「これでいいじゃないか」と思って、そのままレジに持って行った。
売り場で手に取った時の話

そのセリア、2フロアある少し大きめの店舗で、踏み台はキッチン用品コーナーじゃなく、収納・インテリア系の棚のほうにあった。最初は全然見つけられなくて、通路の端にひっそり並んでいるのをたまたま見つけた形だ。
手に取ると、拍子抜けするくらい軽い。思わず「これ本当に乗れるのか」と思って裏返した。耐荷重の表記を探したけど、パッケージも何もついていないし、本体にも何も刻印されていない。とにかく何も書いていない。
上面に滑り止めっぽい加工はあった。小さいドットが等間隔に並んでいて、触るとほんの少しだけ引っかかりがある。ゴムほどグリップが効くわけじゃないけど、完全にツルツルでもない。なんとも言えない中間の質感だった。
色は白のみ。その時の在庫に他の色はなかった。サイズも一種類で、面積はA4よりひとまわり大きいくらい、高さは手のひらの幅よりちょっと高い程度。
キッチンで使ってみた

帰ってすぐ吊り戸棚の前に置いて乗ってみた。上段に普通に手が届く。当たり前といえば当たり前なんだけど、ずっと届かなかった棚に急に手が届くと、なんか妙にうれしかった。とりあえずストック品を上段に移して、それだけでしばらくにんまりしていた。
安定感は、乗ってしまえばそんなに悪くない。グラグラするとか、傾くとかはない。ただ、フローリングの上だと体重をかけた瞬間に微妙にズレる。滑り止めのドットはついているけど、床との摩擦はたいしたことがない。
一番びっくりしたのは、乗り降りの瞬間に動くことだった。60キロ台前半の自分が勢いよく乗ったら、踏み台がスッと前にズレた。それ以来、乗る時は一呼吸おいてゆっくり体重を乗せるようにしている。乗ってしまえば安定するので、問題は乗る時と降りる時の2回だけなんだけど、その2回が毎回じわじわ気になる。
子供に使わせた時のこと

小学校低学年の子供が洗面台で使いたがったので、そっちにも持って行ってみた。
乗せてみると高さがちょうどよくて、鏡に顔が映るし蛇口にも届く。それからは毎朝使うようになった。
子供の場合は大人より安定して見えた。体重が軽いから踏み台がズレにくいし、何より乗り降りを気にせずガンガン使う。端を踏んだり、片足で飛び乗るような動きをしても、今のところ壊れていない。
ただ、洗面所のタイルの上だとフローリングよりさらにズレやすかった。一度、乗り降りした拍子に踏み台が前に動いて、子供がバランスを崩しかけた。それ以来、横の壁に沿わせるように置いて、動く方向を壁でブロックする形にしている。根本的な解決じゃないけど、今はそれで落ち着いている。
ズレる問題、どうしたか

何度か使ってみて分かってきたのは、踏み台が動くのは主に「乗り降りの瞬間」だということ。乗ってしまえば体重がかかるので安定する。前後にズレる力が働くのは、足を踏み出す時と引き上げる時の2回だけ。
試しに、同じセリアで買った薄いゴムシートを切って底に貼ってみた。これで大分マシになった。「セリアの踏み台の問題をセリアの別の商品で解決する」という少し間抜けな構図ではあるけど、トータル220円なのでまあいい。
見た目の話をすると、数ヶ月使った今、踏み台の角が少し白くなってきた。ひびが入っているわけじゃなくて、プラスチックの表面が擦れて白化している感じ。機能には関係ないけど、使い込んでいくと少しずつ安っぽさが出てくる。
向いている使い方、向いていない使い方

数ヶ月使ってみて、このサイズとこの素材の踏み台が活きる場面がだいぶ見えてきた。
棚の上段に年に数回しか使わないものを取り出す時。掃除の時に高い場所を拭く時。子供が洗面台や台所で少しだけ高さが必要な時。共通しているのは、「たまに使う」という点だ。
毎日何度も体重をかけ続ける使い方には、たぶん向いていない。そもそも耐荷重が書いていないので、重い荷物を持ちながら頻繁に昇降するような使い方は避けたほうがいいと思う。作業台代わりに長時間乗り続けるのも違う。
「ちょっと届かない」という日常の小さな不便を解消したいだけなら、これで十分だ。その範囲を超えた用途を求めるなら、最初からホームセンターに行ったほうがいい。
100円ショップの踏み台の代替品をAmazonと楽天で探す
セリアで見つからなかった時、あるいは「もう少し安定感のあるものが欲しい」と思った時のために、オンラインで手に入る近い選択肢を三つまとめておく。

比較表
| 商品名 | タイプ | 特徴 | 購入先 |
|---|---|---|---|
| VECELO 踏み台 折りたたみ椅子 【2024新登場・安全ロック設計】 ステップ | 折りたたみ式 | 安全ロック機構つき | Amazon/楽天 |
| パークレーン 踏み台 折りたたみ コンパクト | 折りたたみ式 | コンパクト収納向け | Amazon/楽天 |
| サンカ デコラステップ 踏み台 昇降ステップ台 ブラウン S 高さ20cm | 固定式 | 高さ20cm・インテリア寄り | Amazon/楽天 |
各商品について
VECELO 踏み台 折りたたみ椅子 【2024新登場・安全ロック設計】 ステップ
折りたたんだ状態でロックがかかる設計になっていて、不意に開いたり閉じたりしにくい構造になっている。使わない時はそのままクローゼットや棚の隙間に立てて収納でき、取り出してすぐ使いたい場面に向いている。
パークレーン 踏み台 折りたたみ コンパクト
折りたたんだ時の薄さが特徴で、隙間への収納を前提にした作りになっている。キッチンや洗面所など、常時置いておくスペースが取りにくい場所で、必要な時だけ引っ張り出して使うような運用に合っている。
サンカ デコラステップ 踏み台 昇降ステップ台 ブラウン S 高さ20cm
折りたためない固定式で、高さは20センチ。セリアの踏み台より一段高い設計になっているため、吊り戸棚の上段など、もう少し高さが必要な場面で使われることが多い。ブラウンのカラーリングは、木製家具が多いインテリアにも馴染みやすい。
最後に
今もキッチンと洗面所に、それぞれ踏み台を置いている。洗面所のは底にゴムシートを貼ったやつで、キッチンのはそのままだ。
キッチンのほうは「たまに使う」程度なので、今のところ特に不満はない。ただ、洗面所で毎日使っている子供のぶんについては、そろそろ買い替えを考えている。毎朝バランスを崩しそうになっているのを見ていると、「さすがに」という気持ちが少しずつ積み重なってきた。
セリアの踏み台は、私にとって「正しい使い方をすれば110円の正解、でも子供が毎日使うメインの踏み台には少し不安」という結論になった。その線引きさえ間違えなければ、悪い買い物ではないと思っている。